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動物たちから学ぶことは実に多く、共に支えあいながら生きていくことの大切さを教えてくれ、私たちがそんな動物たちに何をしてあげられるのかを少しずつ見つけることができます。
当学院の動物たちは純血種から雑種まで様々。それはここにいる動物たちのほとんどが、不幸にも家族から見放されてしまった子や、身寄りのない子たちを引き取っているから。
下半身不随のダックスや、治療法のない感染症にかかった猫、飛べなくなったカラス・・・
決して健康な子ばかりじゃない。でも、みんな同じ命。一人ひとりが個性的で、ほんとにみんなカワイイ!だからみんなでいっぱい愛してあげてください。きっと彼らはそれ以上にあなたを愛し、かけがえのない何かを与えてくれるはずですから・・・

びっくりするほどガリガリにやせていました。そして感心するほど賢い犬でした。彼を最初に保護した時の印象はこのような感じでした。
彼を最初に見つけたのは学院のスタッフ。宮城県石巻市を流れる北上川のほとり。春の風漂う4月のことでした。きっと何日も飲まず食わずだったのでしょう。肋骨がはっきりと浮かび上がっていました。きっと大切に飼われていたのでしょう。きちんとしつけされ、人懐こい犬でした。
しかし、止むを得ない事情があったのでしょう。彼一人では来られないような土地に、ただ一人さみしそうな顔でたたずんでいました。その年の春、一番最初に学院にやって来た仲間。だから彼の名前は春一。今は学院の立派な看板犬のひとりです。

この子たちはきっと兄弟なのでしょう。はっきりとはわかりません。だって捨てられていたから。平成18年の秋のことでした。朝、看護師が病院にやって来ると駐車場にダンボール箱が1つ。そこに入っていたのは愛くるしい顔で見上げるシーズーが4頭。まだ仔犬でした。
いったい誰が捨てたんでしょう。実はその半年前にも似たようなシーズーが2頭、同じく駐車場に捨てられていました。どんな気持ちで駐車場においっていたんでしょうか。どうにもならない理由があったんでしょうか。今となっては知る由もありません。
はっきりとしていることはただ1つ。学院の仲間達とともに元気にすくすく成長していることだけです。

付属動物病院のかかりつけだったダック。彼が学院にやって来たのは平成11年5月のこと。
身体に障害をもち、不自由な生活を送るダックの将来を悲観した飼い主さんは、安楽死を希望しました。ダックをこんな身体にしてしまったのは自分のせいだと自らを責め続け、涙にくれる飼い主さん。本当に本当に悩み続けたうえでの判断だったのでしょう。ご本人も高齢で、なおかつ体調を崩した為、ダックの介護をしながらの生活が困難なことは容易に想像ができました。
そこで獣医師である学院長が下した判断は『安楽死を受け入れるふり』をすることでした。飼い主さんには安らかに眠りについたと安心させ、ダックは学院でAHTや学生の手厚い看護を受けながら学院の仲間たちと共に生活を送る。こうすることで飼い主さんの『きもち』と動物の『いのち』の両方を救うことができました。誰もこの飼い主さんを責めることはできません。本当にやさしいおばあさんでした。
それから1年後、この飼い主さんに真実を伝えました。ダックが実は生きていること。あの時はそうするほかなかったこと。再会を果たしたふたりの実に嬉しそうな表情。落ち着きを取り戻し、ダックに謝る飼い主さん。それを見つめるダック。本当に幸せそうな瞬間でした。
その後も学院での生活をつづけたダックでしたが、別れは突然でした。もともと心臓が悪く、薬も服用していましたが、平成19年1月、体調が急変。スタッフ、在校生、そして連絡を受け駆けつけたたくさんの卒業生に見守られながらたくさんの思い出と共に永い永い眠りにつきました。

とんでもない暴れん坊でした。どうにも手に負えない子でした。とっても臆病。だから不安でしかたなく、目に入るものは何でも飛び掛りました。とある家庭で生まれた1頭の柴犬。それが波平です。波平がやって来たその日から、格闘の日々の始まりです。
手や腕を噛まれるのは当たり前。どんなに訓練を繰り返しても言うことを聞いてくれません。手強い相手でした。それでも根気強く、粘り強く、愛情深くしつけを繰り返しました。
やがて心が通じ、性格も穏やかになり始めました。犬社会の適正を身につけるため、先輩犬のレオン(Gレトリーバー)、チビ(MIX)が協力してくれたことも見逃せません。学校一の暴れん坊、波平は今日も元気をもてあまし、跳ね回る日々を過ごしています。

学院が真新しい校舎に引越しをする少し前、1本の電話が入りました。
仙台市内の海辺に仔犬が2頭捨てられていたとのこと。助けてあげたいが、2頭を新たに迎え入れる余裕もない。でも、このままでは保健所に連れて行かれてしまう。1頭はすぐに新しい家族がみつかったが、もう1頭はなかなか見つからない。困り果てて電話をかけてきたようです。そこで学院で1頭引き取ることにしました。
が・・・、驚いたのはその体型。おなかがパンパンに膨れていました。検査の結果、寄生虫がいることが判明。すぐに治療に入りました。この子の名前は枇杷(びわ)。その体型が秋の果物のびわに似ていたから。今は健康になり毎日走り回っています。
